@article{oai:rku.repo.nii.ac.jp:00003851, author = {鈴木, 啓祐 and スズキ, ケイスケ}, issue = {2}, journal = {流通經濟大學論集}, month = {Nov}, note = {P(論文), わが国の地域的人口分布は,少なくとも,この国に国勢調査がおこなわれるようになって以来,着実に変化し続けて来た。実際,都市人口の総人口に占める割合を測定してみると第2次世界大戦中の「疎開」による一時的人口分散があったにもかかわらず,その割合は, 1920年以来,今日に至るまで一本のロジスティック曲線に沿って変化して来たことが見いだされた。他方,わが国の人口移動の特徴として挙げられることは,若年層,特に,10歳から20歳までの年齢層の人びとがはげしく移動することである。筆者は,これまでに,共同研究者と共に年齢別人口移動と地域的所得水準との関係を解析し,特に,上記の年齢層の人びとが地域的所得水準に敏感に反応することを見いだした。この結果を見いだした共同研究においては,地域別性別年齢別純移動率m (s,x,h)と地域的所得水準yとの間に。m(s,x,h)=a+byという関係があることを前提として,この回帰方程式のみb-これは,m(s,x,h)のyに対する敏感度の指標とみなされる-ならびに相関係数r-これは,m(s,x,h)のyに対する反応の大きさの確実性の指標とみなされる-と年齢との関係を観察し,bとrとが,それぞれ10歳から19歳までの年齢階級において大きくなるという結果を得た。ここでは,さらに,わが国の年齢別人口移動の特性を明らかにするために,年齢別人口中心にれは,年齢別人口重心(center of population)および人口中心点(population center)によってとらえた)の時間的動き,ならびに年齢別人口分布のパターン(分布様式)の時間的変化を測定してみた。年齢別人口中心の時間的動きを測定する場合には,『「同一出生年のコーホート」別人口中心の軌跡(traceof the position of cohort by birth year group)』および『「同一年齢のコーホート」別人口中心の軌跡(trace of the position of cohort by age group)』と名づけた2種のコーホート別人口中心の軌跡を用いた。前者は,ある1時点tにおけるある年齢階級(x歳からx+h-1歳までの年齢階級)のコーホートの人口中心と,その後のある1時点t+hこおけるそのコーホート(したがって,そのコーホートは,時点t+hにおいて,x+h歳からx+2h-1歳までのコーホートとなっている)の人口中心とを結んだ直線であり,後者は,ある1時点tとその後のある1時点t+hにおける同一の年齢階級のコーホートの人口中心を結んだ直線である。また,年齢別人口分布のパターンの変化を測定する場合には,フーバー(Hoover)の提唱した人口集中指標(index of population concentration)を変形して得た『コーホート別人口分布変化指標(index of the change of pattern of distribution of population of cohort)』を用いた。このような測定方法を用いて,わが国の年齢別人口分布の変化を1965年から1970年まで,ならびに1970年から1975年までの2つの期間について測定したところ,以下のような点が明らかになった。(1)5年間の各測定期間の初期において,10歳から14歳まで,ならびに,15歳から19歳までの年齢をもつ年齢階級の人びとは分布の中心の位置ならびに分布様式を顕著に変化させ,わが国の人口移動の主要な流れを形成している。(2)それらの人びとの移動の方向は,わが国の純生産の中心に向う。こうした解析結果から,わが国の人口移動の主要な流れの主な原因は,その流れを形成している10歳かな14歳まで,ならびに15歳から19歳までの人口集団の行動の特性から判断して,就学および就業であるとみなされる(また,特に,15歳から19歳までの年齢階級の人びとの移動が経済活動と密接な関係をもっているといえよう)。人口の地域間移動は,一般に社会的経済的要因によると考えられているが,最近におけるわが国の主要な人口移動の流れに対しては,経済的要因が大きく影響を及ぼしているといえよう。}, pages = {28--59}, title = {The Characteristics of the Changes of the Distribution of Population of Cohorts in Japan}, volume = {14}, year = {1979} }